ビジネスマンのための歴史失敗学講義
何が明暗を分けたのか

 

徳川幕府、日本海軍、戦艦大和、織田信長、豊臣家……。
本書は作家・政治史研究家として活躍する著者が歴史上の偉人や英雄、強大な組織やシステムがなぜ失敗し、崩壊していったのかを、これまでの歴史書とは異なる視点から分析し、講義形式で綴った一冊。

上杉鷹山や徳川吉宗ら、名君の意外なつまずき。
信長や長宗我部元親ら、名将たちはなぜ油断し判断を誤ったのか。
大坂城やマジノ要塞などの完璧なはずのシステムはなぜ崩壊したのか。
日露戦争勝利に隠された失敗の種とは……。

 

 

 

致知出版
1,980円(税込)

 
目次

◇講義にあたって◇

 

●「歴史失敗学」とはなにか

●歴史失敗学とは〝自分を疑わないための学び〟

●あなた自身の「歴史失敗学」を

 

◎第一講 「組織」 

(徳川幕府、日本海軍、海軍航空隊、大日本帝国憲法、水戸藩)

 

(1)変化に対応できない

●あなたなら通商を認める? 

●すぐれた評論でも批判なら許さない

●徳川幕府、六〇年間の放置

●豊臣家に気を配る理由

●誰が未来を保証してくれるのか

●海の戦い方が大きく転換した「真珠湾奇襲攻撃」

●海軍中将の「私の頭は転換できず」

●自分でつくった成功に滅ぼされる

 

(2)運用を誤る 

   ●日本海軍航空部隊の運用

   ●優れた装備も運用を誤れば負ける

 

(3)規則に縛られる 

   ●「不磨の大典」

   ●憲法の不備を突く政治家

   ●「『不磨の大典』を変えることなどできまい」

   ●憲法や規則のために人々がいるわけではない

 

(4)指導者の不在 

   ●水戸藩の悲劇

   ●リーダーを失ったあとの壮絶な派閥抗争

   ●三歳児まで殺す殺戮の派閥抗争

   ●藩主の命令に従わない家老

   ●藩主はいても指導者が不在  

   ●指導者不在で組織は崩壊

 

〈総 括〉

 

 

◎第二講「指導者」

(松平容保、上杉鷹山、徳川慶喜、近衛文麿、武田勝頼、井伊直弼、高橋是清)

 

(1)「立派な人」の失敗

●立派な藩主の失敗

   ●彦根藩の変わり身の早さ

   ●容保がもし京都守護職を受けていなければ

   ●与えられた職責を超える展望を常に持つ

   ●徳のある指導者の言うことは素直に聞き入れる

   ●領地が八分の一になっても家臣を減らさない愚

   ●上杉鷹山が吹き続けた「種火」

  ●上杉鷹山の改革はなぜ反発を受けたのか

   ●異なる意見を聞いているか

   ●かかりすぎた「時間」

   ●ふて寝する徳川慶喜

   ●うたた寝をする近衛文麿

 

(2)能力見識と性格

●〝偉大な父〟を超える最大所領

   ●長篠合戦の敗戦後も七年間領地を維持

   ●武田家の敗因は国力の差

   ●索敵の不徹底を誘った〝勝利〟という魔物

   ●〝徳〟が失なわれていく行動

   ●二人の「井伊の赤鬼」

   ●教養が深い真面目な人物

   ●敵を敏感に反応させた政治的な粛正

   ●五〇年の粛正と一年の粛正

   ●指導者は常に複数の選択ができることを心がける

   ●敵対する者を懐に入れる

 

(3)組織運営への関心の薄さ

●総理大臣としてはパッとしない高橋是清

   ●組織への愛着の薄さ

   ●政党を愛した原敬との差

 ●名前を覚えるのは「相手に興味を持つ」こと

 

〈総 括〉

 

 

◎第三講 「重臣」 

(彭徳懐、劉少奇、林彪、周恩来、片桐且元)

 

(1)ナンバー2の悲劇  

●ナンバー2が排除されるとき

   ●史上最悪の人為的な餓死者

   ●毛沢東の「秘策」

   ●直言しても聞いてもらえるか?         

   ●「文化大革命」は若者を利用した権力闘争

   ●指導者に盲目的に従うナンバー2の失敗

   ●ナンバー2の悲劇

   ●最強の〝ナンバー3〟

 

(2)忠義の限界

●指導者個人への忠誠か組織への忠誠か

   ●家康の難癖

   ●忠義の限界を示した片桐且元

 

〈総 括〉

 

 

◎第四講 「勝利」

(エルヴィン・ロンメル、本能寺の変、桶狭間合戦、日露戦争、長宗我部元親、マジノ要塞、戦艦「大和」、大坂城)

 

(1) 勝利の恐ろしさ

●〝ロンメル〟という言葉を使うな      

   ●過去の成功は未来を担保しない

   ●意外なほど慎重だった信長

   ●本能寺を定宿にして利用しはじめた天正八年とは

   ●情報がまったく入らなかった

 

(2)直近の勝利の恐ろしさ

●桶狭間合戦での本当の敗北理由

   ●勝つための正しい準備の中に芽生える「慢心」

   ●日露戦争勝利を別な角度から見る

   ●日露戦争という失敗の種

   ●勝利を決定づけるのは将兵を活かすシステム

   ●第一次世界大戦を体感できず

   ●重化学工業化の遅れが戦い方の差に

 

(3)限られた範囲での勝利

●毛利元就四十三年、長宗我部元親二十五年

   ●限定的な範囲の勝利が開戦を決断させた

   ●限定範囲で勝利し中央事情も知っていることの怖さ

   ●情報は体感できない

 

(4)これがあれば大丈夫、という勝利への誤った確信

●「鉄壁の守り」も容易に破られる

   ●戦艦「大和」の機銃の数

   ●大坂城の焼け跡から見つかった膨大な金銀

   ●難攻不落の大坂落を崩壊させる「人の不和」

   ●もし小国に「ホワイトハウス」があったら

   ●難攻不落の大坂落を崩壊させたもの

 

〈総 括〉

 

 

◎第五講 「対外関係」 

(足利義昭、蒋介石、福島正則、汪兆銘、台湾断交)

 

(1)他者を利用するしたたかさと愚かさ 

   ●政治的基盤のない足利義昭の不思議

   ●「足利将軍家」というポンコツを外装だけピカピカにして京都までレッカー移動

   ●大名が連携する大義名分になった足利義昭

   ●「他人のふんどし」で成長し「他人のふんどし」で戦う

   ●世界を巻き込む蒋介石

   ●アメリカを利用しアメリカに呆れられた蒋介石

   ●国民の心が離れていく

   ●徳川を利用し徳川に使用され

   ●中央から離された「武断派」

   ●互いに利用価値が高かった福島正則と徳川家康

   ●福島正則の無理が通る

   ●政治の〝貸借対照表〟

   ●大国を頼った者の哀れな末路

 

(2)信頼を裏切ることの稚拙さ

   ●人格高潔で老獪さがない汪兆銘

   ●国際信義にもとる近衛文麿

   ●陸軍の本音を代弁した愚将

   ●アドルフ・アイヒマンと日本陸軍

   ●台湾断交は国際信義に反しないのか

   ●信義無き外交がどんな結果をもたらしたのか

 

〈総 括〉

 

 

◎第六講「経済」 

(真空管、元禄時代、徳川吉宗、田沼意次)

 

(1)真の経済力の差とは 

●真空管ラジオでわかる国力の差

   ●量は質に転化する

   ●民生用の市場が大きいければ製品は磨かれる

 

(2)負ける経済の仕組み

●黒字の元禄時代にできたこと

   ●知識で圧倒して権力を握る

   ●「立派な人だから、政策も立派」か?

   ●異質な老中・田沼意次

   ●老中全員が田沼意次と姻戚関係

   ●幕府の現金収入が増える仕組み

   ●自分に厳しい政治が必要

  ●ウソみたいな「大名救済策」

   ●政策の実施と中止を繰り返す

   ●熟慮したのち断行するのが指導者のあるべき姿

 

〈総 括〉

 

 

◎第七講 失敗を恐れるな 

(福島丹波、宮崎繁三郎、駆逐艦「涼月」、「島津の退き口」、海軍兵学校、二宮尊徳、福田赳夫)

 

(1)負け方も大事

   ●見事な城明け渡し

   ●一人の餓死者も出さない奇跡の名将

   ●勇気と大局観で撤退を決意した駆逐艦

   ●戦後まで見据えた「島津ここにあり」

   

(2)先を見据える

●戦争末期なぜ「海軍兵学校」に四千人を超える若者を迎えたのか

   ●戦後を支える貴重な人材が確保された

   ●辛抱し粘り強く続ければ必ず失敗を挽回できる

 

(3)素直に省みる

   ●何がダメだったのかを知って、学んで、鍛える

   ●よき大将とは、一度大きな失敗をした者のことである

 

おわりに

 

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